メキシコ製Levi's501ストレートデニムパンツ

約150年前に誕生したLevi's501は、デニムパンツの元祖と呼ばれながら現代においても定番の存在となり、Levi'sのみにとどまらずデニムパンツの世界に大きな影響を与えている品番です。
そんな501も歴史が長い分、年代ごとにマイナーチェンジしています。その一方で昔から変わらない個性的な面も残っています…


※以下は僕が商品としても触れてきた、1970年代〜2000年代まで製造された古着の501における個人的な所見です。古着全般で好きな年代でした。


まずわかりやすいのは前開きがボタンフライという点です。501は最初に洗った後の生地の縮みが大きく、表記より2〜3サイズは縮みます。その為前開きがジッパーではうねってしまう事からボタンになりました（縮みが少ないタイプもあります）ボタンは今も501を象徴するディテールですね、ちょっと面倒な（笑）

パターンも変わっています…シルエットはテーパードが少ないゆとりのあるストレートですが、かなり脚を開いたパターンで作られています。他の品番より開き具合が大きいのです。理由はわかりませんが、501のルーツは作業用パンツだったので動きやすさの名残？でしょうか。

その為穿くと下腹部や脚の付け根等にV字のシワが入りやすいです。穿いて立つと脚を開いた状態のパターンを閉じる形になり腰周りに歪み（立体的なゆとり）が生まれシワが入ります。この見え方野暮ったいかも…？と気になった方もいると思います、店頭でも時々ご質問がありました。

腰周り繋がりではアメリカ製を主とした2000年代初めまでの501は、バックポケットが真四角に近くお尻の出っ張り中央に付く物が多い為、ジャストサイズでは穿いた人のお尻の形がそのまま出ます。ストレートでごまかさないと言いますか、、

これはやはり、元々デニムパンツはお尻が骨格から上がっている欧米人が穿いていたからでしょう。当然欧米人の体型に合うパターンで作りますし、超メジャー品番501なら尚更です。外国の方はお尻の形を隠すという感じでもないですしね。他の品番や以降の年代の501では、ポケットの形や各パーツの位置で見え方がカバーされる物があります。

大きく縮む生地や面倒なボタンフライ、独特なパターン等、長い歴史やその後の影響力も含めて、一見普通の顔して全然普通じゃないデニム…それが僕が抱く501の印象です。

実店舗の頃も主力商品のデニムにもかかわらず、似合う似合わないとお客さんの好みが別れた、皆さんご意見をハッキリ口にされる事が多かったデニム（笑）他のデニムとも穿き比べた上で、こっちの野暮ったい感じが良い、ボタンが好き！というファンの方もちゃんと多かったデニムが、501でした。知識を別にしても穿けば501の個性は伝わっているんですね。

501のシルエットを活かして穿くならジャストサイズは大前提に、例えば運動経験等で下半身がしっかりされている方、お尻に丸みのある方はお薦めです。ご自身の体型を501のシルエットに寄せるイメージですね。腰周りの立体感が強い為、体型が平面的・直線的な男性より女性で似合う方も多いと僕は考えます。


※501をご紹介する際には以上を前置きとさせていただきます（苦笑）長くてスミマセン、、


今回の501は2000年代前半の物です。生地は綿でタブはレッドです。
この年代の主にメキシコ製に多い、荒くざっくりとした雰囲気の色落ちが魅力です。生地とウォッシュ加工両方の良さがはたらいています、仮に新品の濃いブルーから長期間穿き込んでもこの仕上がりにするのは難しいと思います。明る過ぎないブルーも◎

画像のトルソーが穿いている状態はワンサイズ大きいサイズ感です。バックポケットはやや縦長で下の方に付く、お尻の形をカバーできるタイプになっています。

そして製造国によるのかマイナーチェンジの時期だったのか？アーキュエイトステッチの深さやステッチの太さ、レッドタブの余白の広さ、より紙っぽいパッチ等のディテールに微かなブートっぽさも感じる（本物です）味があって個人的に好きな雰囲気の501ですね！


※実物の発色は画像1〜5が近いです。
※デニムパンツ以外はスタッフの私物です。
※画像のトルソーは身長約165㎝・ウエスト約64㎝・ヒップ約90㎝です。
※トルソーに穿かせた画像では裾を内側に約12.5㎝折っています。


【ダメージ】
⚫︎後ろ側の生地が交差した部位に擦り切れがございます。着用に問題はございません（画像20）
⚫︎右前ポケットの袋布の裏側に青いペンでNと書かれています（画像はございません）


【サイズ】
⚫︎表記がW30×L32インチ、実際にはW31×L33
インチ程度となっています（1インチは約2.5㎝です）
⚫︎ウエスト 1周約78㎝
⚫︎ヒップ 1周約101㎝
⚫︎太もも 1周約60㎝（付け根の最も太い部位の
長さ）
⚫︎股上 前約27.5㎝ 後ろ約36.5㎝（前は前開きの
上端から股の縫い目までの長さ・後ろは後ろ中心のベルトループ上端から股の縫い目までの長さ）
⚫︎股下 約84㎝（股の縫い目から裾までの内側の
縫い目に沿った長さ）
⚫︎裾幅 約19.5㎝

※ヒップのみ中身を詰め立体にした人体に近い状態で採寸、その他の部位は平置きで採寸しております。僅かな誤差が生じる場合がございますが予めご了承ください。

※ボトムスの採寸について
デニム等の腰回りや太ももにフィットする商品の場合、お客様がお持ちのジャストサイズで生地が薄過ぎないデニム等のボトムスを、ご自身が穿かれた状態でヒップや太ももの1周をメジャーで採寸していただくと、よりサイズを比較されやすいかと思います。

シルエットにより、ヒップはぴったりでもウエストに余裕がある商品がございます。その場合は商品とご自身のウエストサイズをご検討の上、ウエストをベルトで締めていただく事もお薦めします。


【商品の古着・お問い合わせについて】
古着は状態を厳選し洗濯や補修を施しておりますがダメージが見られたり、生地や縫製の質が高くないものもございます。以上の点をご理解いただきご購入後に予想される色落ちやほつれ等の経年変化も、古着の魅力の1つとして楽しんでいただければ幸いです。
頻繁な着用も避けていただくと長持ちいたします。

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